あのよのいりぐち ――いわゆるじごくあなについて――
あの世の入口 ――いわゆる地獄穴について――

冒頭文

まえがき アイヌ語の地名を調べていると、海岸、または河岸の洞窟に、あの世へ行く道の入口だというものが意外に多い。それらの洞窟は、だいたい次のような名で呼ばれている。 (一)アふンパㇽ Ahún-par(入る・口)。アふンパロ Ahún-paro(入る・その口)。——胆振(いぶり)地方で。 (二)アふンルパㇽ Ahún-ru-par(入る・道・口)。アふンルパロ Ahún-

文字遣い

新字新仮名

初出

「北方文化研究報告 第十一輯」1956(昭和31)年3月

底本

  • 和人は舟を食う
  • 北海道出版企画センター
  • 2000(平成12)年6月9日