こどもふどき
こども風土記

冒頭文

小序 子どもとそのお母さんたちとに、ともどもに読めるものをという、朝日の企てに動かされたのであったが、私にはもうそういう註文(ちゅうもん)に合うような文章を書くことができなくなっているらしい。「こども風土記」が新聞に連載せられている間、面白く読んでいるよと言って励ましてくれた人は多かったが、それはたいていは年をとった仲間だけであった。近所のまたは親しい少年少女の中には、気をつけていたけれ

文字遣い

新字新仮名

初出

「朝日新聞」1941(昭和16)年4月1日~5月16日、鹿遊びの分布「民間伝承 六巻九号」1941(昭和16)年6月号

底本

  • こども風土記・母の手毬歌
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 1976(昭和51)年12月16日