友だちはひどく歪んだ顏をしながら、虱(しらみ)に向つて話をした。『虱や、ご生だからたからないでおくれ、私にしつつこくしないでおくれ、おまへはほんとに不愉快だ』そして痒いところへ手をやらうともしなかつた。この友だちは聖人だ。