がんぐばこ ―にんぎょうおよびどうぶつのいろいろとそのせいかつ―
玩具箱 ―人形及び動物のいろいろとその生活―

冒頭文

朝 青い服をきた獵人が、 釣竿のやうなてつぽうをかついで、 わん、つう、わん、つう、 このへんにそつくりかへつた主人のうしろから、 木製のしなびきつた犬が、 尻尾のさきをひよこつかせ、 わん、つう、わん、つう。 夕 さむしい Hotel の臺所で、 のすたるぢやのメリイが泣いて居る、 ほんのり光る玉菜のかげから、 ぜんまい仕かけで、 鼠がひよつくり顏を出した。

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 萩原朔太郎全集 第三卷
  • 筑摩書房
  • 1977(昭和52)年5月30日