たき

冒頭文

みどりをつらぬきはしる蛇、 瀬川ながれをはやみゆき、 ゆめと流れて瀧はおつ、 たうたうたる瀧の水音、 音(ね)なみさえ、 主も遠きより視たまへば、 銀(しろがね)の十字をかけまつる、 我しもひとり瀧水の、 若葉に靴を泳がして、 念願せちに涙(なんだ)たる、 念願せちに涙(なんだ)たる。

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 萩原朔太郎全集 第三卷
  • 筑摩書房
  • 1977(昭和52)年5月30日