くよう
供養

冒頭文

女は光る魚介のたぐひ みなそこ深くひそめる聖像 われ手を伸ぶれど浮ばせ給はず しきりにみどりの血を流し われはおんまへに禮拜す 遠くよりしも歩ませ給へば たちまち路上に震動し 息絶ゆるまでも合掌す にちにち都に巡禮し もの喰(は)まざればみじめに青ざめ おん前にかたく瞳(め)をとづる。

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 萩原朔太郎全集 第三卷
  • 筑摩書房
  • 1977(昭和52)年5月30日