あき

冒頭文

白雲のゆききもしげき山の端に 旅びとの群はせはしなく その脚もとの流水も しんしんめんめんと流れたり ひそかに草に手をあてて すぎ去るものをうれひいづ わがつむ花は時無草の白きなれども 花びらに光なく 見よや空には銀いろのつめたさひろごれり あはれはるかなる湖うみのこころもて 燕雀のうたごゑも消えゆくころほひ わが身を草木の影によこたへしに さやかなる野分吹き來りて やさ

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 萩原朔太郎全集 第三卷
  • 筑摩書房
  • 1977(昭和52)年5月30日