しけい
死刑

冒頭文

一 今日(けふ)も千日前(せんにちまへ)へ首(くび)が七(なゝ)つかゝつたさうな。… 昨日(きのふ)は十(とを)かゝつた。‥‥ 明日(あした)は幾(いく)つかゝるやろ。‥‥ こんな噂(うはさ)が、市中(しちう)いツぱいに擴(ひろ)がつて、町々(まち〳〵)は火(ひ)の消(き)えたやうに靜(しづ)かだ。 西町奉行(にしまちぶぎやう)荒尾但馬守(あらをた

文字遣い

旧字旧仮名

初出

「ユウモレスク」中央堂、1924(大正13)年8月

底本

  • 現代日本文學全集 23 岩野泡鳴 上司小劍 小川未明集
  • 改造社
  • 1930(昭和5)年4月13日