ひとまねどり
人真似鳥

冒頭文

懸巣は猛鳥で肉食鳥であるが、時々、爪を剪ってやるために籠から掴み出さなければならぬ。からだを掴まれることを厭がりあれ程狎(な)れていても、嘴で確(しっ)かりと咬み付く、咬みつくとブルドッグのようにどうしても放さない、二年間金アミの中で金の柵ばかり啄ついている嘴の尖端(さき)は鋭く砥がれていて、先の方で鍵型にちょっと曲り、手の肉にくい入るのである。爪でしっかりと指にしがみ附かれると、肉にくい入る。私

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 日本の名随筆2 鳥
  • 作品社
  • 1983(昭和58)年4月25日