カラカラなるうみ
カラカラ鳴る海

冒頭文

この港(みなと)は山(やま)の陰(かげ)になっていましたから、穏(おだ)やかな、まことにいい港(みなと)でありました。平常(いつも)はもとより、たとえ天気(てんき)のよくないような日(ひ)であっても、この港(みなと)の中(なか)だけはあまり波(なみ)も高(たか)く立(た)たず、ここにさえ逃(のが)れれば安心(あんしん)というので、たくさんな船(ふね)がみんなこの港(みなと)の内(うち)に集(あつ)

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 定本小川未明童話全集 5
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年3月10日