こねこはなにをしったか
小ねこはなにを知ったか

冒頭文

親(おや)たちは、生(い)き物(もの)を飼(か)うのは、責任(せきにん)があるから、なるだけ、犬(いぬ)やねこを飼(か)うのは、避(さ)けたいと思(おも)っていました。けれど、子供(こども)たちは、日(ひ)ごろから、犬(いぬ)でも、ねこでも、なにかひとつ飼(か)ってくださいといっていました。 ちょうど、そのころ、近所(きんじょ)でかわいらしいねこの子(こ)が産(う)まれたので、それを見(

文字遣い

新字新仮名

初出

「少女倶楽部」1928(昭和3)年1月

底本

  • 定本小川未明童話全集 5
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年3月10日