やぶれししょうねんのうたえる
敗れし少年の歌へる

冒頭文

ひかりわななくあけぞらに 清麗サフィアのさまなして きみにたぐへるかの惑星(ほし)の いま融け行くぞかなしけれ 雪をかぶれるびやくしんや 百の海岬いま明けて あをうなばらは万葉の 古きしらべにひかれるを 夜はあやしき積雲の なかより生れてかの星ぞ さながらきみのことばもて われをこととひ燃えけるを よきロダイトのさまなして ひかりわなゝくかのそらに 溶け行くとしてひるが

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 新修宮沢賢治全集 第六巻
  • 筑摩書房
  • 1980(昭和55)年2月15日