にほんのこころ
日本のこころ

冒頭文

もう二十年くらいも昔の話であるが、大学を出てすぐの頃、私は理化学研究所(現在の科学研究所)へはいった。そして寺田先生の助手として、三年間先生の実験室で働いた。 その頃の理化学研究所、というよりも理研といった方が通りがよいのであるが、その理研には、大学を出たての若い仲間がたくさんいた。同期の藤岡(ふじおか)(由夫(よしお))君や、一年あとの菊池(きくち)(正士(せいし))君、それに相対性理

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 中谷宇吉郎随筆集
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 1988(昭和63)年9月16日