いけるじゅうか ――まんしゅうちゅうとんぐんへいそつに―― |
| 生ける銃架 ――満洲駐屯軍兵卒に―― |
冒頭文
高粱(かうりゃう)の畠(はたけ)を分(わ)けて銃架(じうか)の影(かげ)はけふも続(つゞ)いて行(ゆ)く銃架(じうか)よ、お前(まへ)はおれの心臓(しんざう)に異様(いやう)な戦慄(せんりつ)を与(あた)へる——血(ち)のやうな夕日(ゆふひ)を浴(あ)びてお前(まへ)が黙々(もく〳〵)と進(すゝ)むときお前(まへ)の影(かげ)は人間(にんげん)の形(かたち)を失(うしな)ひ、お前(まへ)の姿(すが
文字遣い
新字旧仮名
初出
「大衆の友 創刊号」1932(昭和7)年2月5日
底本
- 槇村浩詩集
- 平和資料館・草の家、飛鳥出版室
- 2003(平成15)年3月15日