でたらめきょう |
| でたらめ経 |
冒頭文
むかし、あるところに、それはそれは正直なおばあさんが住んでいました。けれども、このおばあさんは子もなければ、孫もないので、ほんとうの一人ぼっちでした。その上、おばあさんの住んでいたところは、さびしい野原の一軒家で、となりの村へ行くのには、高い山の峠を越さねばなりませんでしたし、また別のとなり村へ行くには、大きな川をわたらねばなりませんでした。 だから、おばあさんは毎日々々ほとけ様の前に坐って、
文字遣い
新字新仮名
初出
「伸びて行く 第六卷第一號」目黒書店、1925(大正14)年1月1日
底本
- 日本児童文学名作集(下)〔全2冊〕
- 岩波文庫、岩波書店
- 1994(平成6)年3月16日