みっつのおにんぎょう
三つのお人形

冒頭文

一 外国人(がいこくじん)が、人形屋(にんぎょうや)へはいって、三つ並(なら)んでいた人形(にんぎょう)を、一つ、一つ手(て)にとってながめていました。どれも、同(おな)じ人形師(にんぎょうし)の手(て)で作(つく)られた、魂(たましい)のはいっている美(うつく)しい女(おんな)の人形(にんぎょう)でした。 一つは、すわっていましたし、一つは立(た)っていました。そして、もう一つは、手(て)

文字遣い

新字新仮名

初出

「キング」1928(昭和3)年11月

底本

  • 定本小川未明童話全集 6
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年4月10日