はんにゃのめん |
| 般若の面 |
冒頭文
町(まち)からはなれて、街道(かいどう)の片(かた)ほとりに一軒(けん)の鍛冶屋(かじや)がありました。朝(あさ)は早(はや)くから、夜(よる)はおそくまで、主人(しゅじん)は、仕事場(しごとば)にすわってはたらいていました。前(まえ)を通(とお)る顔(かお)なじみの村人(むらびと)は、声(こえ)をかけていったものです。 長(なが)かった夏(なつ)も去(さ)って、いつしか秋(あき)になりました
文字遣い
新字新仮名
初出
「赤い鳥」1928(昭和3)年11月
底本
- 定本小川未明童話全集 6
- 講談社
- 1977(昭和52)年4月10日