じゆう
自由

冒頭文

街(まち)の鳥屋(とりや)の前(まえ)を通(とお)ったとき、なんという鳥(とり)か知(し)らないけれど、小鳥(ことり)にしては大(おお)きい、ちょうど小(ちい)さいはとのような形(かたち)をした鳥(とり)が、かごの中(なか)にいれられて、きゅうくつそうに、じっとしていました。 黄色(きいろ)なくちばし、その鈍重(どんじゅう)なからだつき、そして、たえずものおじする、つぶらな黒(くろ)い目(め)

文字遣い

新字新仮名

初出

「童話文学」1929(昭和4)年4月

底本

  • 定本小川未明童話全集 6
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年4月10日