おさなきひ
幼き日

冒頭文

正(しょう)ちゃんのお母(かあ)さんは、かわいい坊(ぼう)やが、病気(びょうき)になったので、髪(かみ)もとかさずに心配(しんぱい)していました。 お医者(いしゃ)さまは、正(しょう)ちゃんを診察(しんさつ)して、 「なるたけ、静(しず)かに、寝(ね)かしておかなければなりません。」といったので、お母(かあ)さんは、家(うち)に帰(かえ)ると、ふとんをしいて、正(しょう)ちゃんを眠(ねむ)ら

文字遣い

新字新仮名

初出

「少年倶楽部」1929(昭和4)年6月

底本

  • 定本小川未明童話全集 6
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年4月10日