はなとにんげんのはなし |
| 花と人間の話 |
冒頭文
あるところに、おじいさんと、おばあさんとが住(す)んでいました。その家(うち)は貧(まず)しく、子供(こども)がなかったから、さびしい生活(せいかつ)を送(おく)っていました。 二人(ふたり)は、駄菓子(だがし)や、荒物(あらもの)などを、その小(ちい)さな店(みせ)さきに並(なら)べて、それによって、その日(ひ)、その日(ひ)を暮(く)らしていたのです。 あるとき、おじいさんは、どこから
文字遣い
新字新仮名
初出
「童話」1924(大正13)年7月
底本
- 定本小川未明童話全集 4
- 講談社
- 1977(昭和52)年2月10日