たけうまのたろう
竹馬の太郎

冒頭文

太郎(たろう)は、お父(とう)さんや、お母(かあ)さんのいうことを聞(き)きませんでした。竹馬(たけうま)に乗(の)ることが大好(だいす)きで、毎日(まいにち)、外(そと)へ出(で)て竹馬(たけうま)に乗(の)って遊(あそ)んでいました。 竹馬(たけうま)の太郎(たろう)といえば、村(むら)じゅうで、だれ知(し)らぬものはないほどの腕白子(わんぱくこ)でありました。まだ、やっと六つでしたけれど

文字遣い

新字新仮名

初出

「童話」1924(大正13)年1月

底本

  • 定本小川未明童話全集 4
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年2月10日