こんごをどうわさっかに |
| 今後を童話作家に |
冒頭文
自由と純真な人間性と、そして空想的正義の世界にあこがれていた自分は、いつしかその芸術の上でも童話の方へ惹(ひ)かれて行くようになってしまいました。 ○ 私の童話は、ただ子供に面白い感じを与えればいいというのではない。また、一篇の寓話で足れりとするわけではない。もっと広い世界にありとあらゆるものに美を求めたいという心と、また、それらがいかなる調和に置かれた時にのみ正しい存在であるかとい
文字遣い
新字新仮名
初出
「東京日日新聞」1926(大正15)年5月13日
底本
- 定本小川未明童話全集 5
- 講談社
- 1977(昭和52)年3月10日