かんぴしかいだい
韓非子解題

冒頭文

第一 韓非の傳 本書の著者韓非は、韓の公室の一族なり。其の人となり、吃にして辯説に拙なれども、文筆に長ず。李斯と與に荀卿の門に學ぶ。李斯其の才能の及ばざるを以て窃かに之を畏る。當時の氣運は、既に戰國一統の任務を、秦に與へたるの時にして、韓國は日に侵略せられ、其危きこと累卵の如き状態なり。然るに韓王(名は安)は法制を明かにして、臣下を御すること能はず、其の外交政略は、徒らに合縱連衡の説客に

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 韓非子
  • 漢文叢書、有朋堂書店
  • 1921(大正10)年8月7日