あきのおやくそく |
| 秋のお約束 |
冒頭文
まあちゃんが、「寒(さむ)い、寒(さむ)い。」といっていましたときに、お母(かあ)さんは、子供(こども)たちのきものをぬいながら、 「もう、あちらのけやきの木(き)の枝(えだ)がいろづいたから、じきにあたたかくなりますよ。」と、おっしゃいました。 まあちゃんは、お母(かあ)さんにつれられて幼稚園(ようちえん)へまいります途中(とちゅう)、ふと頭(あたま)の上(うえ)をあおぎ見(み)ますと、うす緑
文字遣い
新字新仮名
初出
「子供之友」1930(昭和5)年11月
底本
- 定本小川未明童話全集 7
- 講談社
- 1977(昭和52)年5月10日