ごしょがわら
五所川原

冒頭文

叔母が五所川原にゐるので、小さい頃よく五所川原へ遊びに行きました。旭座の舞臺開きも見に行きました。小學校の三、四年生の頃だつたと思ひます。たしか友右衞門だつた筈です。梅の由兵衞に泣かされました。∱E舞臺を、その時、生れてはじめて見て、思はず立ち上つてしまつた程に驚きました。この旭座は、そののち間もなく火事を起し、全燒しました。その時の火焔が、金木から、はつきり見えました。映寫室から發火したといふ話

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 太宰治全集11
  • 筑摩書房
  • 1999(平成11)年3月25日