さんごくし 10 すいしのまき
三国志 10 出師の巻

冒頭文

骨(ほね)を削(けず)る 一 まだ敵味方とも気づかないらしいが、樊城(はんじょう)の完全占領も時の問題とされている一歩手前で、関羽軍の内部には、微妙な変化が起っていたのである。 魏(ぎ)の本国から急援として派した七軍を粉砕し、一方、樊城城下に迫ってその余命を全く制しながら、あともう一押しという間際へきて、何となく、それまでの関羽軍らしい破竹の如き勢いも出足が鈍(にぶ)った

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 三国志(七)
  • 吉川英治歴史時代文庫、講談社
  • 1989(平成元)年5月11日