さんごくし 09 となんのまき |
| 三国志 09 図南の巻 |
冒頭文
日輪(にちりん) 一 呉侯の妹、玄徳の夫人は、やがて呉の都へ帰った。 孫権はすぐ妹に質(ただ)した。 「周善はどうしたか」「途中、江の上で、張飛や趙雲に阻(はば)められ、斬殺されました」「なぜ、そなたは、阿斗(あと)を抱いてこなかったのだ」「その阿斗も、奪(と)り上げられてしまったのです……それよりは、母君のご病気はどうなんです。すぐ母君へ会わせて下さい」「会うがよい、母公の後宮(こうきゅ
文字遣い
新字新仮名
初出
底本
- 三国志(七)
- 吉川英治歴史時代文庫、講談社
- 1989(平成元)年5月11日