さんごくし 08 ぼうしょくのまき
三国志 08 望蜀の巻

冒頭文

降参船(こうさんぶね) 一 「この大機会を逸してどうしましょうぞ」 という魯粛(ろしゅく)の諫(いさ)めに励まされて、周瑜(しゅうゆ)もにわかにふるい起ち、 「まず、甘寧(かんねい)を呼べ」と令し、営中の参謀部は、俄然、活気を呈した。 「甘寧にござりますが」 「おお、来たか」 「いよいよ敵へお蒐(かか)りになりますか」 「然り。——汝に命ずる」 周瑜は厳かに、

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 三国志(五)
  • 吉川英治歴史時代文庫、講談社
  • 1989(平成元)年4月11日