さんごくし 07 せきへきのまき
三国志 07 赤壁の巻

冒頭文

出廬(しゅつろ) 一 十年語り合っても理解し得ない人と人もあるし、一夕(せき)の間に百年の知己(ちき)となる人と人もある。 玄徳と孔明とは、お互いに、一見旧知のごとき情を抱いた。いわゆる意気相許したというものであろう。 孔明は、やがて云った。 「もし将軍が、おことばの如く、真に私のような者の愚論でもおとがめなく、聴いて下さると仰っしゃるなら、いささか小子(

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 三国志(五)
  • 吉川英治歴史時代文庫、講談社
  • 1989(平成元)年4月11日