さんごくし 04 そうもうのまき
三国志 04 草莽の巻

冒頭文

巫女(みこ) 一 「なに、無条件で和睦(わぼく)せよと。ばかをいい給え」 郭汜(かくし)は、耳もかさない。 それのみか、不意に、兵に令を下して、楊彪(ようひょう)について来た大臣以下宮人など、六十余人の者を一からげに縛ってしまった。 「これは乱暴だ。和議の媒介(なかだち)に参った朝臣方を、なにゆえあって捕え給うか」 楊彪が声を荒くしてとがめると、 「だ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 三国志(三)
  • 吉川英治歴史時代文庫、講談社
  • 1989(平成元)年4月11日