なるとひちょう 03 きそのまき |
| 鳴門秘帖 03 木曾の巻 |
冒頭文
送り狼 未明のうちに、本郷森川宿(じゅく)を出たお綱と万吉とが、中仙道をはかどって、もうそろそろ碓氷峠(うすいとうげ)の姿や、浅間の噴煙(けむり)を仰いでいようと思われる頃、——三日おくれて、同じ中仙道の宿駅に、三人づれの浪人を見ることができる。 それが、例の、お十夜と、一角と周馬であった。 こん度の旅は、無論、お綱と万吉のあとを追って、そのうえに、法月弦之丞(のりづきげんのじょう)を刺
文字遣い
新字新仮名
初出
底本
- 鳴門秘帖(二)
- 吉川英治歴史時代文庫3、講談社
- 1989(平成元)年9月11日