みやもとむさし 07 にてんのまき
宮本武蔵 07 二天の巻

冒頭文

衆口(しゅうこう) 一 学問は朝飯前に。昼間は、藩の時務を見たり、時には江戸城へ詰めたり、その間に、武芸の稽古(けいこ)は随時にやるとして——夜はおおかた若侍相手に、打ち寛(くつろ)いでいる忠利(ただとし)であった。 「どうだな、何か近頃、おもしろい話は聞かぬか」 忠利がこういい出す時は特にあらためて、無礼講とゆるされなくても、家臣たちは、 「されば、こういう事が

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 宮本武蔵(七)
  • 吉川英治歴史時代文庫20、講談社
  • 1990(平成2)年1月11日