ふたたびびしゃもんについて
再び毘沙門に就て

冒頭文

丙寅三號五葉裏に黒井君は『南方熊楠氏は毘沙門の名號に就てと題して曰く「此神、前世夜叉なりしが、佛に歸依して沙門たりし功徳により、北方の神王に生れ變つた云々」と書れたが、此事件を信じて居るから申したので有うが、小生の立場からは些の價値がないのである云々。其のみならず、佛の時代と毘沙門の時代が異つて居る』と申された。然し熊楠は價値の有無に拘らず、只々此話の出處を識者に問たである。抑も國土の紀年史さえ無

文字遣い

旧字旧仮名

初出

「集古 丙寅第四號」集古会、1926(大正15)年9月

底本

  • 南方熊楠全集第六卷 〔文集Ⅱ〕
  • 乾元社
  • 1952(昭和27)年4月30日