ぎゅうなべからすきやきへ
牛鍋からすき焼へ

冒頭文

Ⅰ 「おうなにしますか、それとも、ギュウがいいかい?」 と、僕の祖母は、鰻を「おうな」牛肉を「ギュウ」と言った。 無論、明治の話。然し、それも末期だ。だから、その頃は、牛鍋は、ギュウナベと言いました。 今でこそ、牛肉すき焼と、東京でも言うようになったが、すき焼というのは、関西流で、東京では、ギュウナベだったんだ。今でも、ギュウナベと言いたいんだが、そんなこと言ったら

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • ロッパの悲食記
  • ちくま文庫、筑摩書房
  • 1995(平成7)年8月24日