ようえい
妖影

冒頭文

Ⅰ 私はこの四五年、欲しい欲しいと思っていた「子不語(しふご)」を手に入れた。それは怪奇なことばかり蒐集(しゅうしゅう)した随筆であって、序文によるとその著者が、そうした書名をつけたところで、他に同名があったので、それで改めたものらしい。表紙には「新斎諧(しんせいかい)」としてある。それは私の家へ時折遊びに来る男が、知らしてくれたものであった。 「大学前の、あの和本屋にあるのですよ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 日本怪談大全 第一巻 女怪の館
  • 国書刊行会
  • 1995(平成7)年7月10日