うかのちょうじゃものがたり
宇賀長者物語

冒頭文

Ⅰ 牡丹(ぼたん)の花の咲いたような王朝時代が衰えて、武家朝時代が顕(あらわ)れようとしている比(ころ)のことでありました。土佐の国の浦戸と云う処に宇賀長者(うかのちょうじゃ)と云う長者がありました。浦戸は土佐日記などにも見えている古い土地で、その当時は今の浦戸港の入江が奥深く入(い)り込んで、高知市の東になった五台山(ごだいざん)と呼んでいる大島(おおしま)や、田辺島(たべしま)、葛島

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 日本怪談大全 第二巻 幽霊の館
  • 国書刊行会
  • 1995(平成7)年8月2日