あくそう
悪僧

冒頭文

何時(いつ)の比(ころ)のことであったか朝鮮の王城(おうじょう)から南に当る村に鄭(てい)と云う老宰相が住んでいた。その宰相の家には宣揚(せんよう)と云う独(ひと)り児(ご)の秀才があったが、それが十八歳になると父の宰相は、同族の両班(ヤンパン)の家から一人の女を見つけて来てそれを我が児の嫁にした。 宣揚の夫人となった女は花のような姿をしていた。宣揚は従来(いままで)にない幸福を感じて、

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 日本怪談大全 第二巻 幽霊の館
  • 国書刊行会
  • 1995(平成7)年8月2日