あかいつちのつぼ
赤い土の壺

冒頭文

永禄(えいろく)四年の夏のことであった。夕陽の落ちたばかりの長良川(ながらがわ)の磧(かわら)へ四人伴(づれ)の鵜飼(うかい)が出て来たが、そのうちの二人は二羽ずつの鵜を左右の手端(てさき)にとまらし、後(あと)の二人のうちの一人は艪(ろ)を肩にして、それに徳利(とくり)や椀(わん)などを入れた魚籃(びく)を掛け、一人は莚包(むしろづつみ)を右の小脇(こわき)に抱え、左の小脇に焼明(たいまつ)の束

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 日本怪談大全 第一巻 女怪の館
  • 国書刊行会
  • 1995(平成7)年7月10日