この書『火星兵団』は、私がこれまでに書いた一等長い小説であります。 少国民新聞(今は名前もなつかしい当時の「小学生新聞」)に、前後四百六十回にわたって連載されたもので、作者としても、これを完成するのに、精根をつくしました。 この小説のすじがき この『火星兵団』の筋は、ある年、とつぜん地球にモロー彗星が接近し、そしてやがて地球に衝突するだろうということが分り、二十億年と