めんくい
麺くひ

冒頭文

私の母が蕎麦好きだった故 ? 私も大変蕎麦好きです。が、その割に量は頂けません。「もりそば」を二つ並木のやぶのような軽く盛ってある家ので、せい〴〵三枚というところですか。でも、蕎麦屋の前を通った時、あのなんとも言えない蕎麦の香りが鼻に入ると堪らなくなります。商売柄よく旅行をしますが、仕事前に出される軽食と言うと僕は必ず蕎麦を注文します。海の近くなら兎に角、山の中で場違いの鮪に粉わさびの寿司などを出

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 日本の名随筆 別巻19 蕎麦
  • 作品社
  • 1992(平成4)年9月25日