こくしんとしてのうしにかんするみんぞく
穀神としての牛に関する民俗

冒頭文

牛を穀神とするは世界共通の信仰 牛を穀神として崇拝したのは、殆んど世界共通の信仰であるが、殊に印度、支那、我国において、その濃厚なるを認める。そして、我国の牛の初見は、日本書紀の一書に、天照大神が月夜見尊に勅して、葦原中国(あしはらのなかつくに)に保食神(うけもちのかみ)を訪ねさせし際に、保食神の無礼に接して、 月夜見尊忿然(中略)。廼(すなわ)ち剣を抜いて保食神を撃殺した

文字遣い

新字新仮名

初出

「神社協会雑誌 第三六巻一号」1937(昭和12)年

底本

  • タブーに挑む民俗学 中山太郎土俗学エッセイ集成
  • 河出書房新社
  • 2007(平成19)年3月30日