ともだちどうし
友だちどうし

冒頭文

乳色(ちちいろ)の冬(ふゆ)の空(そら)から、まぶしいほど、日(ひ)の光(ひかり)は大地(だいち)へ流(なが)れていました。風(かぜ)のない静(しず)かな日(ひ)で雪(ゆき)のない国(くに)には、やがて、春(はる)が間近(まぢか)へやってくるように感(かん)ぜられるのでありました。 年(とし)ちゃんは、紅茶(こうちゃ)の空(あ)きかんの中(なか)へ、ガラスのおはじきを入(い)れていましたし、正

文字遣い

新字新仮名

初出

「児童文学」1937(昭和12)年1月

底本

  • 定本小川未明童話全集 11
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年9月10日