パンやぶんろくのしあん(にば)
麺麭屋文六の思案(二場)

冒頭文

人物 文六      五十五歳おせい—その妻 四十五歳廉太—その悴  二十三歳おちか—その娘 十七歳常吉—丁稚   十六歳京作—止宿人  四十二歳万籟—新聞記者 三十八歳 時  大正×十×年の冬処  首都の場末 第一場 麺麭屋の店に続きたる茶の間。文六、おせい、廉太、おちか、食卓を囲み、常吉は少しはなれて別の膳につき、何れも食事をしてゐる。午後六時。 文六  (汁を啜りたる後)おせい、また生

文字遣い

新字旧仮名

初出

「文芸春秋 第四年第三号」1926(大正15)年3月1日

底本

  • 岸田國士全集1
  • 岩波書店
  • 1989(平成元)年11月8日