くりの木(き)のこずえに残(のこ)った一(ひと)ひらの葉(は)が、北(きた)の海(うみ)を見(み)ながら、さびしい歌(うた)をうたっていました。 おきぬは、四つになる長吉(ちょうきち)をつれて、山(やま)の畑(はたけ)へ大根(だいこん)を抜(ぬ)きにまいりました。やがて、冬(ふゆ)がくるのです。白髪(しらが)のおばあさんが、糸(いと)をつむいでいるように、空(そら)では、雲(くも)が切(