きにいらないえんぴつ
気にいらない鉛筆

冒頭文

次郎(じろう)さんはかばんを下(さ)げて、時計(とけい)を見上(みあ)げながら、 「おお、もうおそくなった。はやく、そういってくれればいいのに、なあ。」と、お母(かあ)さんや女中(じょちゅう)に小言(こごと)をいいました。 「毎朝(まいあさ)、ゆけと注意(ちゅうい)されなくても、自分(じぶん)で気(き)をつけるものですよ。」と、お母(かあ)さんは、おっしゃったきり、なんともいわれませんでし

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 定本小川未明童話全集 10
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年8月10日