うみのまぼろし
海のまぼろし

冒頭文

浜辺(はまべ)に立(た)って、沖(おき)の方(ほう)を見(み)ながら、いつも口笛(くちぶえ)を吹(ふ)いている若者(わかもの)がありました。風(かぜ)は、その音(ね)を消(け)し、青(あお)い、青(あお)い、ガラスのような空(そら)には、白(しろ)いかもめが飛(と)んでいました。 ここに、また二人(ふたり)の娘(むすめ)があって、一人(ひとり)の娘(むすめ)は、内気(うちき)で思(おも)

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 定本小川未明童話全集 10
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年8月10日