いちょうのは
いちょうの葉

冒頭文

幸(こう)ちゃんと、清(きよ)ちゃんは、二つちがいでしたが、毎日(まいにち)仲(なか)よく学校(がっこう)へゆきました。いつも幸(こう)ちゃんが迎(むか)えにきたのです。 「もう、幸(こう)ちゃんが、迎(むか)えにくる時分(じぶん)だから。」と、清(きよ)ちゃんは、早(はや)くご飯(はん)を食(た)べて、机(つくえ)の上(うえ)の本(ほん)や、筆入(ふでい)れをランドセルに入(い)れました。する

文字遣い

新字新仮名

初出

「台湾日日新報」1935(昭和10)年10月10日

底本

  • 定本小川未明童話全集 10
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年8月10日