あさのこうえん
朝の公園

冒頭文

それは、さむいさむい朝(あさ)のことでした。女中(じょちゅう)のおはるは、赤(あか)いマントをきた、小(ちい)さいお嬢(じょう)さんをつれて、近(ちか)くの公園(こうえん)へあそびにきました。そこはもう、朝日(あさひ)があたたかくてっていたからです。公園(こうえん)には、ぶらんこがあり、すべりだいがありました。もう子供(こども)たちがあつまって、笑(わら)ったりかけたりしていました。 小(ちい

文字遣い

新字新仮名

初出

「台湾日日新報」1935(昭和10)年12月28日

底本

  • 定本小川未明童話全集 10
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年8月10日