てがみ 062 けいおうさんねんしがつしょじゅん さかもとおとめあて
手紙 062 慶応三年四月初旬 坂本乙女あて

冒頭文

扨も〳〵、御ものがたりの笑((おか))しさハ、じつにはら((腹))おつかみたり。秋の日よりのたとへ、もつともおもしろし笑しと拝し申候。私事かの浮木(ウキキ)の亀と申ハ何やらはなのさきにまいさがりて、日(ヒ)のかげお見る事ができぬげな。此頃、みよふ((妙))な岩に行かなぐり上りしが、ふと四方を見渡たして思ふニ、扨〻((さてさて))世の中と云ものハかきがら((牡蠣殼))計である。人間と云ものハ世の中の

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 龍馬の手紙、宮地佐一郎
  • 講談社学術文庫、講談社
  • 2003(平成15)年12月10日