月の中で兎が餅を搗(つ)いているというお伽噺(とぎばなし)も、それが以前であったら、何等不自然な感じを抱かせずに子供達の頭にはいったであろうが、いまの小学校へ行っている者に、月を指して、あの中に兎が棲んでいるといったら、たといそれがお話であろうと、かく空想することに却て骨が折れるかもしれない。それは、彼等にとってあまり不自然な事柄にきこえるからです。 それであるからといって、この頃の子供達に、